顧客担当者が転職したら?旧取引と新しい勤務先を混ぜない記録

CRM・顧客理解 · 実務ガイド
人物と勤務先の関係へ期間を付け、過去の商談は当時の会社へ残し、新勤務先の相談を別に関連付けます。 日本語で営業情報を管理する、数人から100人程度の会社の経営者と営業責任者を対象にします。
青葉商会の佐藤は、顧客窓口の井上から、10月1日に森製作を退職して橋工業へ移ったと連絡を受けました。森製作の保守相談D02は継続中です。 以下の会社・担当・記録・数値はすべて架空の教材です。

この記事でできるようになること
- 勤務先変更と旧案件の引継ぎ票
- 旧勤務先との関係は終了と現在の勤務先を分けた記録
- 例外と次の確認担当を残す記入票
01 / CRM・顧客理解
勤務先の上書きだけで済ませられる?
人物と勤務先の関係へ期間を付け、過去の商談は当時の会社へ残し、新勤務先の相談を別に関連付けます。

青葉商会の佐藤は、顧客窓口の井上から、10月1日に森製作を退職して橋工業へ移ったと連絡を受けました。森製作の保守相談D02は継続中です。
人物の勤務先欄だけを橋工業へ上書きすると、森製作での過去の相談も橋工業の案件として読まれます。
人物と勤務先の関係へ期間を付け、過去の商談は当時の会社へ残し、新勤務先の相談を別に関連付けます。 参照資料「HubSpot: Associate records」で確認した範囲は、会社・人物・商談を別記録として関連付ける概念。 この節の会社・担当・社内基準は架空の教材です。
井上の新旧の所属期間を確認します。
この章の根拠:出典1
02 / CRM・顧客理解
人物・所属・案件をどう並べる?
人物P02 井上は旧勤務先との関係は終了、人物P02 井上は現在の勤務先、商談D02は旧社の後任窓口を未確認として記録します。

「人物P02 井上」の入力は、9月30日まで森製作です。ここではD02の履歴は森製作に残します。記録の判断欄には「旧勤務先との関係は終了」と残します。
「人物P02 井上」の入力は、10月1日から橋工業です。ここでは新しい連絡方法は本人から確認します。記録の判断欄には「現在の勤務先」と残します。
「商談D02」の入力は、森製作の保守相談です。ここでは井上の新社へ持ち出しません。記録の判断欄には「旧社の後任窓口を未確認」と残します。
比較表は横に動かして全ての列を確認できます。
| 対象 | 入力記録 | 判断 | 理由・次の確認 |
|---|---|---|---|
| 人物P02 井上 | 9月30日まで森製作 | 旧勤務先との関係は終了 | D02の履歴は森製作に残します |
| 人物P02 井上 | 10月1日から橋工業 | 現在の勤務先 | 新しい連絡方法は本人から確認します |
| 商談D02 | 森製作の保守相談 | 旧社の後任窓口を未確認 | 井上の新社へ持ち出しません |
人物と当時の案件の関係を記します。
03 / CRM・顧客理解
同じ人物を残す方法と分ける方法は?
同じ人物記録を保つ方法は人の履歴を追いやすく、勤務先ごとに人物記録を分ける方法は取引境界を示しやすくなります。

佐藤は本人の勤務先変更と森製作の窓口交代を二つの作業に分けます。同じ人物だと確認できても、井上が森製作の相談を現在も扱えるとは判断しません。
同じ人物記録を保つ方法は人の履歴を追いやすく、勤務先ごとに人物記録を分ける方法は取引境界を示しやすくなります。どちらでも当時の所属と連絡先の有効期間を落とさないことが条件です。
井上の所属を10月1日から新勤務先へ変えても、9月30日までの活動は森製作での相談として読める形にします。現在の所属と当時の所属を同じ欄にすると、D02の説明相手まで変わったように見えます。
人物を維持する案と分ける案の履歴を試します。
04 / CRM・顧客理解
同姓同名や未確認の所属は?
新旧の名刺だけで本人か確認できない場合は二つの人物記録を仮に保ちます。

新旧の名刺だけで本人か確認できない場合は二つの人物記録を仮に保ちます。氏名の一致だけで結合せず、佐藤が本人確認の結果を田中へ渡します。
人物履歴を残す範囲は社内の利用目的と保存方針で決めます。新しい会社で過去の資料を使えることや、営業連絡の同意を引き継げることは意味しません。
田中は本人確認の根拠と新しい連絡先の確認日を受け取ります。確認できるまで旧案件の担当を井上へ自動で移さず、森製作側の後任確認は別タスクとして佐藤が持ちます。
佐藤が本人確認の根拠を田中へ渡します。
05 / CRM・顧客理解
旧案件の後任を誰が確認する?
高橋はD02の過去活動から当時の勤務先を再現し、現在の連絡先だけで旧案件の質問を送る案になっていないか見ます。

佐藤はP02の旧所属終了日と新所属開始日を記し、森製作に後任窓口を確認する作業をD02へ残します。新社の相談がなければ新しい商談は作りません。
9月のD02の面談記録を開き、会社が森製作、参加者が当時の井上となることを確認します。現在の人物一覧では橋工業の所属が表示されるかも別に確かめます。
高橋はD02の過去活動から当時の勤務先を再現し、現在の連絡先だけで旧案件の質問を送る案になっていないか見ます。誤って旧活動を新勤務先へ移した場合は、活動日と所属期間を照合して関係を訂正します。
高橋が旧案件の窓口を照合します。
06 / CRM・顧客理解
勤務先変更と旧案件の引継ぎ票で次の確認を決める
作るのは人物の履歴と案件の窓口交代が両方分かる表です。

作るのは人物の履歴と案件の窓口交代が両方分かる表です。本人の同一性を確認してから、所属の開始日と終了日を記します。
旧案件には現在の確認担当を別に置きます。人物を維持する方式でも記録を分ける方式でも、昔の活動の所属を追えることを採用条件にします。
佐藤は森製作の後任確認を完了させ、田中は新旧の所属期間を点検します。新勤務先への変更だけで引継ぎを完了にしません。
森製作の後任と新勤務先の条件を別に確定します。
仕事の流れから、顧客との接点まで。
一体で見直す、最初の一歩を。


