売上が伸びて残業が増えたら?担当別に足りない時間を見つけ、分担を見直す方法

売上が伸びても、受付や確認の担当だけ残業が増えたなら、施策を広げる前に「どの仕事が、誰に、何分増えたか」を分けて記録します。担当ごとに本来の仕事を終えた後の時間と比べれば、増員・分担・受付上限のどれを見直すか判断しやすくなります。
先に答え
施策で増えた作業を担当別・作業別に記録し、必要時間と通常業務を除いた使える時間を比べます。空きが足りない担当と品質への影響を見て、実行範囲や分担を調整します。

ここで見るのは、受付で受けた配送依頼が倉庫準備へ渡り、管理者が担当ごとの予定を確かめる関係です。まず受付・倉庫・確認を分け、担当別に必要な時間と使える時間を同じ週で比べます。
たとえば建材会社では、新しい配送依頼が週20件あります。受付が一件10分、倉庫準備が20分、内容確認が5分とし、それぞれに必要な時間が実際に使える時間を超えていないかを計算します。
- 施策で増えた作業を、受付・倉庫・確認など担当と仕事に分けます。
- 必要な時間と使える時間を比べ、担当ごとの不足・余力を分けます。
- 残業、遅れ、誤りも確かめて、続ける範囲や分担を決めます。
01 / 成長戦略
売上が伸びて残業が増えたら、何から見る?
売上だけでなく、施策で増えた作業と担当ごとの時間を確かめます。
- 仕事を分ける:施策で増えた作業を分ける
- 時間を比べる:担当別の必要時間と使える時間を比べる
- 範囲を調整する:残業や品質への影響を確かめる
売上の結果だけでなく、その裏で増えた作業から次の判断へ進みます。
新しい商品やサービスが売れると、受付、準備、連絡、確認も増えます。残業の合計だけを見ると、どの担当のどの作業で詰まっているのか分かりません。
まず、施策によって増えた作業を、普段からある作業と分けます。受付件数、確認回数、やり直し、問い合わせなど、時間が増えるきっかけも一緒に残します。
J-Net21は、事務作業を見直す際に業務の流れを図にして、作業内容と余裕の変化を確かめる方法を紹介しています。この記事ではその考え方を使い、担当別の時間と通常業務への影響を比べます。
今月増えた仕事を、担当と作業の組み合わせで3つまで書き出してください。
この章の根拠:出典1
02 / 成長戦略
一件ごとの時間を、どう記録する?
一件ごとの作業と、週に何件あるかを同じ期間で記録します。
- 受付
- 一件10分
- 倉庫準備
- 一件20分
- 配送内容の確認
- 一件5分
一件あたりの作業時間と担当を結び、週の件数へ掛けられる形にしています。
たとえば、新しい配送依頼が週20件あります。受付が一件10分、倉庫準備が20分、内容確認が5分かかる想定です。問い合わせ直しや入力し直しがある場合は、通常の処理時間と分けて記録します。
担当者は、仕事の種類、件数、作業時間、例外の有無を残します。秒単位で毎回測る必要はありません。週単位で判断するなら、同じ週の件数と合計時間が分かる記録から始めます。
管理者は、予定表や既存の作業記録を使い、通常業務に必要な時間を先に取り分けます。休憩、引き継ぎ、締切前の確認など、実際に空いていない時間を空きとして数えないようにします。
比較表は横に動かして全ての列を確認できます。
| 仕事 | 一件あたり | 週の件数 |
|---|---|---|
| 受付 | 10分 | 20件 |
| 倉庫準備 | 20分 | 20件 |
| 配送内容の確認 | 5分 | 20件 |
一件の作業を担当別に分け、通常分とやり直し分を区別してください。
03 / 成長戦略
担当別の不足時間と余力を、どう計算する?
必要時間から、本来の業務後に実際に使える時間を引きます。
週20件なら、受付は10分×20件=200分、倉庫は20分×20件=400分、確認は5分×20件=100分が必要です。
比較のため、受付120分、倉庫480分、確認60分を使える時間とします。受付は200−120=80分不足、倉庫は480−400=80分の余力、確認は100−60=40分不足です。
ここでの「使える時間」は、通常業務や締切に必要な時間を除いた後の枠です。部署全体の空き時間を足しても、技能や勤務時間が合わなければ別の担当の不足を埋められません。
受付
- 必要時間
- 200分
- 使える時間
- 120分
80分不足
倉庫
- 必要時間
- 400分
- 使える時間
- 480分
80分余力
確認
- 必要時間
- 100分
- 使える時間
- 60分
40分不足
自社の記録で必要時間と使える時間を同じ週にそろえ、不足・余力を出してください。
04 / 成長戦略
倉庫に余力があれば、受付や確認を任せられる?
余力だけでは移せません。技能、時間帯、締切、確認の責任を合わせて確かめます。
- そろう場合:分担を試す
- 条件が欠ける場合:作業や受付範囲を調整する
余力の数字だけでなく、仕事を安全に渡せる条件を示しています。
倉庫には週80分の余力がありますが、受付や配送内容の確認と同じ時間帯に働けるとは限りません。問い合わせに答える知識や、誤りを見つける技能が必要なこともあります。
仕事を別の担当へ移すなら、教える時間、引き継ぎ、完了を確かめる時間も加えます。空き時間をそのまま使えると考えると、負担を別の人へ移しただけになる場合があります。
担当を変える前に、どの記録を渡し、誰が最終確認し、通常業務の締切に影響したら誰へ戻すかを決めます。確認作業を減らす場合も、その確認が防いでいた間違いを先に調べます。
担当を移す案には、技能・時間帯・締切・最終確認者を記録してください。
05 / 成長戦略
試したあと、どんな変化を確認する?
不足時間だけでなく、残業・遅れ・間違い・通常業務への影響を同じ期間で確認します。
- 試す条件:担当と受付件数を決める
- 記録する:担当別時間・残業・遅れ・間違いを同じ期間で確認する
- 結果を比べる:継続・調整・縮小を判断する
試す条件から実績の確認まで、同じ期間の記録でつなぎます。
まず、配送件数や対象の仕事を限った期間で分担や受付方法を試します。何件を受けるか、誰が何を担当するか、通常業務の締切をどう守るかを先に決めます。
試した後は、担当別の作業時間に加え、残業、出荷の遅れ、誤出荷、やり直し、問い合わせを記録します。時間が減っても確認漏れが増えたなら、その方法を良い結果とは扱えません。
負担が受付から倉庫へ移っただけではないか、通常業務が後ろ倒しになっていないかも確認します。結果が条件を満たさなければ、件数を増やす前に担当や受付条件を戻して調整します。
試行前に対象件数と確認日を決め、同じ期間の時間・品質記録を比べてください。
06 / 成長戦略
経営会議へ、何を持ち帰れば決められる?
担当ごとの不足・余力、負担の理由、試した結果、次の調整案をまとめます。
- 件数と時間:週の件数、担当別の必要時間と使える時間を並べる
- 負担と品質:残業や品質への影響を確かめる
- 会議の決定:担当・実行範囲・見直し日を決める
数字を比べるだけでなく、仕事を安全に続けられる範囲を会議で決めます。
会議には、週の件数、担当ごとの必要時間と使える時間、残業や遅れ、間違いの記録をそろえます。空き時間があっても、技能や勤務時間が合わない場合は、移せない理由を添えます。
次の案は、増員だけに絞りません。記録の書き方をそろえる、二重入力を減らす、担当を分け直す、受付件数に上限を付けるなど、原因に合う案を並べます。
最後に、続ける範囲、担当、確認日、次に見る記録を決めます。まず一つの仕事を一週間だけ記録し、「忙しい」という感覚を、次の判断に使える数字へ変えてください。
| 記録すること | 記入例・次の扱い |
|---|---|
| 週の件数 | 新規配送20件 |
| 必要時間と使える時間 | 受付80分不足/倉庫80分余力/確認40分不足 |
| 移せる条件 | 技能・勤務時間・締切・確認役 |
| 試した結果 | 作業時間・残業・遅れ・誤出荷 |
| 次の決定 | 担当・受付範囲・見直し日 |
議題一つについて、担当別の時間と次の決定を一枚にまとめてください。
仕事の流れから、顧客との接点まで。
一体で見直す、最初の一歩を。


