店舗運営

店舗の紹介制度はどう始める?声かけと来店・特典の条件の決め方

店舗の紹介制度を、声かけから来店と特典の確認まで整える。

「お客様にお友達を紹介してもらいたいけれど、押しつけたくない」。そんなときは、まず紹介をお願いする文句より、誰に何を案内し、紹介された人が来店したかをどう確かめるかを決めます。特典を設ける場合も、対象者・条件・確認する担当を先にそろえます。

たとえば架空の美容室では、お会計の際に、希望する方へ予約ページの案内を渡すことから始められます。紹介された人の連絡先を既存客から受け取る必要はありません。本人が自分で案内を見て、必要なら予約できる形にすると、紹介する側もされる側も選びやすくなります。

まず、誰に何を紹介してほしいか決める

架空の美容室の案内ページ例。カット・シャンプー税込4,400円、約60分、駅から徒歩3分、初回来店者対象でカラーは対象外と示し、予約ページへ案内する。

「誰でも紹介してください」だけでは、お客様は何を伝えればよいか迷います。まず、来店してほしい人に役立つ情報を一つの案内にまとめます。例えば「初めてのお客様が、カットの内容・所要時間・場所・予約方法を確認できるページ」です。

営業時間、料金、駐車場、予約方法などは、実際の店の情報に合わせて更新します。初回来店だけが対象の条件や、適用できないメニューがあるなら、案内を受け取った人が予約前に読める場所へ書きます。「予約できる」と案内することと、希望する時間の予約が実際に確定したことは別です。

案内の担当も決めます。この架空の美容室では、受付担当が希望者にページを案内し、内容の変更は店長が確認します。担当が休みの日は、誰が代わりに内容を確認するかを店の運用に合わせて決めます。

声かけは、相手が断れる形にする

架空の受付で案内を希望するか尋ね、不要なら引き下がる。紹介された人が予約するか自分で選ぶ。

接客が落ち着いた会計時などに、まず案内を聞く意思があるかを尋ねます。例えば「初めての方にも見ていただける予約案内があります。必要でしたらお渡しできます」という言い方です。お客様が不要と言ったら、その場で引き下がります。

案内を希望した人には「もし周りにお探しの方がいれば、このページをお渡しください」と伝えます。その場で誰かを挙げてもらったり、友人の電話番号を聞いたりする必要はありません。紹介された人が自分で内容を確認し、予約するかを決められます。

マッサージの施術者が、会計時やメールで自然に紹介を依頼する方法を他の施術者に尋ねた例もあります。回答は個人の経験や提案であり、日本の店舗で同じ方法が成功するという実績ではありません。

予約、来店、特典を別々に確認する

架空の予約Aは来店前に取消し、受付記録では来店未確認。来店後を条件とする例では特典を保留する。

紹介の案内が渡されたことと、紹介された人が予約・来店したことは別です。特典があるなら、誰に、どの時点で、どんな条件を満たしたら提供するのかを、案内前に決めます。

表は左右に動かせます。

確認すること架空の美容室での決め方の例
対象初回来店の人と、案内した人について、それぞれ対象条件を明記する
予約予約時に紹介を申告できるかを確認する。申告がなくても推測しない
来店予約だけでなく、受付担当が実際の来店を確認する
特典店があらかじめ確認した内容・期間・対象メニューに限り、条件がそろってから案内する
不明・取消し紹介関係や条件が不明な場合は保留し、取消しの場合の扱いも事前に示す

例えば、友人が予約したが来店前に取り消した場合、予約件数には入っていても来店確認はできません。特典を「来店後」とする店なら、予約だけで適用済みとしません。反対に、店の案内が別の条件なら、その条件に従います。条件を書き換える前に、すでに案内した内容も確認してください。

誰が誰を紹介したか不明なときは、相手の名前を推測して埋めません。必要な範囲と本人への案内を確かめたうえで、店舗の責任者が確認します。紹介された人の個人情報は必要以上に集めず、共有先や保管方法も既存の店舗ルールに従います。

特典は、紹介と口コミを分けて考える

紹介の謝礼は対象と条件を確認し、Googleマップの口コミの投稿・修正・削除と引換えの特典とは区別する。

紹介制度の特典と、Googleマップへの口コミの対価は別です。Googleは、口コミの投稿や修正・削除と引き換えに割引や無料サービスなどを提供することを禁止しています。特典を口コミ投稿の条件にしたり、良い評価だけを頼んだりしません。

また、紹介の謝礼にも、誰を対象とし、何を条件とするかによって確認すべきことがあります。消費者庁のQ&Aは、紹介者を商品やサービスの購入者に限定する場合、紹介者への謝礼が景品類に当たり、通常は総付景品の規制対象となると説明しています。同Q&Aは紹介者への謝礼についての説明で、紹介された人への特典や、すべての企画の適法性を保証するものではありません。

実際に特典を設ける前に、対象者、内容、金額や提供条件を整理し、消費者庁の最新資料を確認して、必要に応じて専門家へ相談してください。ここで架空の制度に具体的な特典額を決めたわけではありません。

紹介を受けた来店と、分からない来店を分ける

架空の初回来店9件は紹介確認4件、尋ねたが申告なし3件、尋ねる機会がなく経路未確認2件。紹介確認は純増とは限らない。

振り返りでは、まず同じ期間の来店を、店が確認できた範囲で分けます。例えば、架空の美容室で初回来店が9件あり、本人から紹介と確認できた来店が4件、来店時に尋ねたものの紹介との申告がなかった来店が3件、尋ねる機会がなく案内経路を確認できなかった来店が2件だったとします。

表は左右に動かせます。

同じ期間の初回来店件数読めること
紹介と確認4件本人から紹介を確認できた来店
尋ねたが紹介の申告なし3件尋ねたが申告がなかった件数。紹介がなかったとは断定できない
尋ねる機会がなかった2件経路は未確認

4+3+2は9件ですが、紹介の4件が、紹介制度がなければ来店しなかった4件だとは言えません。もともと来店する予定だった人も含まれるかもしれないからです。特典の対象になった件数や、実際に特典を渡した件数もこの例では未確認です。

案内が伝わったかを見直す場合は、経路不明のまま残った理由や、条件を質問された場面を担当者と振り返ります。次の期間も同じ対象・期間・記録方法で比べ、季節やメニュー、他の施策などの違いを考慮します。数字が増えただけで紹介施策の効果と断定しません。

まとめ:案内から確認まで、店で続けられる形にする

案内、本人の予約、来店確認、特典の対象・条件の確認を分け、不明なら保留する。

まず、紹介された人が自分で内容を見て選べる案内を整えます。次に、断れる声かけ、予約と来店の確認、特典の対象と保留時の担当を決めます。口コミ投稿と引き換えの特典は設けず、紹介の特典についても対象と条件を先に確認します。

今日の一歩は、現在の予約ページを開き、初めて来る人が内容・料金・場所・予約方法を確認できるか、受付担当と一緒に見ることです。不明な条件があれば、案内を始める前に店の責任者へ戻します。

店舗の案内や予約導線を相談する

紹介された人が見る案内や予約までの流れを整理したい場合は、現在の案内と、店で確認したい条件をまとめて、DREEXYに相談できます。対応範囲や費用は個別に確認してください。

来店目標から予約数と空き枠を考えるでは、予約後の来店を含めて店舗の目標を整理します。来店時に予約記録が見つからないときの確認では、予約情報が見つからない場合の対応を説明しています。

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